映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」に出てくるタイムマシン「デロリアン」を作る企画の9回目です。
今回は、ボディとタイヤの塗装を終わらせて LED のフラッシャー照明などを作ります。
LED テープは、新しく AliExpress で幅 2.7 mm の物を見つけたので、それを組み込みます。
なお、LED フラッシャー機能は、第4回目で紹介したラジオペンチさんの「RGBテープLED(WS2812B)でスノーフォールライトを作る」で公開されているソフトウエア(スケッチ)を、そのまま使っています。
前回のデロリアンの内装については、以下のリンクをご覧ください。
製作モデルの完成形はこんな感じで、Thingiverse で「OneIdMONstr」氏が公開されている電装付きです。

デロリアンのタイヤ部
今回製作しているのは、映画の第2作目に出てくる飛行タイプのデロリアンです。
このデロリアンは、タイヤ部分が90度、下側に変形して浮上・推進するのが特徴的です。
その、タイヤが出てくる部分の「OneIdMONstr」氏の 3D データ(wheel_holder_v2.stl)です。
実際の映画に出てくる車両の部品と比較すると、(多分)作りやすくするためにデフォルメされて丸みを帯びています。中央に大きめの LED 配線を通す穴が開いているのも、形状変更の理由だと思います。
さらに、飛び上がってすぐの状態をモデル化しているため(?)に、タイヤの角度が90度ではなく60度ぐらいです。

実際の設定資料の図を引用します。こんな感じで鉄骨感のある直線的な部品です。
(以下の設定資料は「Back to the Future DeLorean Time Machine Owners Workshop Manual」英語版から引用しています。)

カラーの資料ではこんな感じです。
青色の配線と中央に油圧シャフトが見えます。

飛行形態のタイヤは90度で開いてほしいので、この部分だけは自分で 3D モデルを作って改造します。
いつもの Fusion で 3D モデルを設計します。
複雑な形状になったので、2つに分離して 3D プリンタで出力してみました。
(青色の線は、LED テープの制御線を通します。)

自宅の 3D プリンタでテストプリントしました。
上2つがオリジナルで、下側が試作品です。

この部品とタイヤを組み合わせます。
タイヤは光を通す材料でプリントしていますが、全体をプライマで下塗りしました。
(普通に地上も走行するので、普通のゴム製タイヤが付いているはずです。)

タイヤ部の塗装
タイヤと部品を塗装します。
タイヤはタイヤブラック、ホイールは銀色で、部品は黒鉄色、オイルアーム部は銀色にしました。(この時点では、タイヤ固定部品のリム部は銀色の点々の塗装がされていません。)

LED テープの組込み
内部に LED テープを組み込みます。
幅5 mm、160個/1m のテープは LED が8個ちょうど入ります。

配線は制御線が青色で電源の赤色と黒色を左右に分けて組み込むことで、LED テープの回転方向が分かるようにします。
(赤色が左は左回り、赤色が右は右回りに点滅する。)

試しにボディに仮止めしてみました。
試作段階ですが、良い感じに出来ました。

4個のタイヤ部をラジオペンチさんのプログラムで点灯させた動画です。
動画が小さいですが、左右で回転が変わっているのが分かるでしょうか?
ボディ部の製作
ボディ部は、第5回目の記事で金属色の塗装をしたところまで紹介していました。
6回目の記事で色指定を行ったので、指定した色どおりに塗装します。
(下の写真はマスキング材をはがす前なので、原子炉などの車両後部がマスキング材の緑色です。)

正面は車両下部などの塗装が未実施ですが、フロントマスクの「DMC」のロゴは非常に細かな部分ですが、良く塗装出来たと思います。(自画自賛)。
この時点での車両後部の写真を撮り忘れました。

ボディ内部の加工
このモデルのボディ内部には、電装用に LED 固定用の出っ張りがあります。
しかし、サイズを 70% に縮小したので、この部分に制御回路などを組み込む邪魔になってしまいます。そこで、出っ張りを切り取ることにしました。
ボディの隙間には普通の金切り鋸が入ったので、楽に切断できました。

出っ張りを取り除くと、内部がサッパリしました。

ヘッドライト、テールライトの組込み
出っ張りが除去できたので、LED を組み込みます。
ヘッドライトとテールライトは、常時点灯する設定です。
ちなみに、普通の乗用車は遠目と近目のヘッドライトが両方付くことはないですが、飛行形態とタイムマシンのデロリアンは両方点灯しているようなので、4つの LED を組み込みました。

LED テープライトの組込み
LED テープを組み込みます。
第4回で試験したように、ラジオペンチさんと同じ幅 5 mm の LED テープを組み込もうと思って、ボディ内部の LED テープを組み込む部分の幅を測っている時に気づきました。
「あれ?組み込む場所の幅が 4 mm 以下でテープが入らないぞ。」
今までちゃんと測っていなかったので、幅を測ってみると 3 mm 少ししかありません。
これでは LED テープが入らないじゃないですか!
(5 mm のテープ幅を切り詰めて 3 mm にすると、配線を切り取ってしまうので点灯しなくなるし・・・)
困ったときの AliExpress です。探してみると良い商品がありました。
点灯が制御できる IC 組込み型(WS2812B)のLED テープは、10 mm、5 mm、2.7 mm の3種類がありました。
さっそく、2.7 mm で LED 数が 160個/1m の物を注文しました。(セール中で安かったので、5 m 1巻きを購入しました。太っ腹!)

この商品は、どうやって 2.7 mm の幅のテープに3本の線を接続しているのか気になったので、接写して良く見てみました。
LED が付いている表側は制御ライン1本だけでした。

そして、裏面の両面テープをはがすと電源線が2本配置されていました。
これなら 2.7 mm 幅のテープが実現できますね。

5 mm 幅の LED テープと比較してみます。
倍まで違いませんが、非常に狭いことが分かります。この LED テープなら、他にも色々な SF 映画に出てくるプロップに簡単に組み込めそうです。

この 2.7 mm の LED テープを加工して、ヘッドライトの下に組み込んでみます。
中央から左右に光が流れるように、8個の LED を中央で接続しました。

ボディに LED テープを組み込んだ状態です。
LED 組込み部の幅が 3 mm 程度でテープ幅が 2.7 mm なので、ほぼ固定しなくても外れないほどジャストフィットでした。
この後、絶縁をした後にアルミ箔で他に光が漏れないように処置をしました。

点灯試験です。良い感じに出来ました。

ヘッドライトとフラッシャーを点灯させた動画です。
側面の LED テープ
ボディ側面の LED テープは、少し複雑な形をしています。
最初は3本に切り取った LED テープをつなぎましたが良い感じに出来ませんでした。
そこで、多少の曲げには耐えるだろうと考えて、切り取らずに曲げてみました。
(良い子はマネをしないでください。)

点灯試験です。フラッシャーも大丈夫でした。

加工した LED テープをボディに組み込んで点灯試験を行います。

前方と側方のフラッシャーを同時に点灯させてみます。
大丈夫ですね。
キレイに流れて点灯しました。

車両前方と側方のフラッシャーを点灯させた動画です。
だんだんと時間旅行しそうな感じになってきました。
車両裏側
最後に車両の裏側を作ります。
裏側はさび止めの黒のつもりでつや消しの黒色を塗りました。(写真では光って灰色に見えますが、つや消しの黒です。)

1日乾燥させた後、色指定に従って塗装します。
(写真左側が前方で、銅色はエンジンからマフラーまでの配管ですが、あれ?デロリアンってエンジンが後方にあるはずですが・・・)

LED の組込み
LED は緑色とオレンジ色を使います。
しかし、在庫の LED の樹脂部分は透明色だったので、クリアの緑色とオレンジ色に塗装しました。

ちなみに、中央の四角い緑色の LED は、組込む時に運転席底部と当たるので出っ張ります。
そこで、3 mm ほど切り取りました。(左がそのまま、右が切り取った状態)

これで、ボディの主要な部分が完成しました。
次回の予定
次回は、すでにタイヤ取り付け部を自分で製作した部品と交換していますが、その他の部分でオリジナルの 3D モデルを改造した部分を記事にします。
(オリジナルのモデルは非常に良く出来ているのですが、動作原理などまで調べていると映画や設定資料との違いが気になりだして・・・)



コメント
WS2812Bの2.7mm幅のテープを使われたんですね。これなら狭い場所にも組み込めるので便利ですね。
もっと細かい物が必要なら、WS2812Bの2020や1515サイズのチップを使ってビーズ細工のように配線する手がありますが、私もやったことが無い領域です。
左右対称に点灯させるためにはプログラムの改造が必要かと思っていたのですが、配線を分岐させちゃえば良かったのですね。これは目から鱗です。
あと、せっかくカラー表示が出来るLEDなのでそこを生かしたプログラムを作るのも面白そうです。でも、オリジナルの雰囲気を損ねてしまうのでは意味無いですが
ラジオペンチさん、お越しいただきありがとうございます。
>左右対称に点灯させるためにはプログラムの改造が必要
最初から2本のLEDテープをつなぐことしか考えていませんでしたが、プログラムでも出来るんですね。
(8個のLEDの中央を最初に点灯させて、左右の点灯場所を加減指定するのでしょうか?)
確かに、カラーLEDなのに、白色だとつまらないですね。
映画では青白い光に見えるので、完成までに点灯色を変更してみます。