スタートレックのコミュニケータの製作が終わった夏の暑い休日の午後に、次は何を作ろうかと考えながら赤城乳業の「アイスパフェ」を食べていました。(イチゴを食べましたが、すごく美味しかったです。)

このパフェの上蓋を見ると透明でまん丸でキレイなので、何かに使えないかなぁ。と考えていた時に、自分のブログの「製作」のところの「HAL9000 の製作」が目に止まりました。
「HAL の眼にちょうど良いぐらいの大きさだな・・・」
前回の記事は3年近く前ですが、その時の作り方は廃材の板とジャンク箱で見つけた SONY 製のレンズを使って、全体のサイズも適当に変更していました。
本物の HAL の本体の板厚は 3 mm 程なのですが、これは 5 mm のカードボードを使っています。
レンズは、本当はニコンの魚眼レンズが使われていたのですが、ワイドコンバージョン・レンズです。
さらに、スピーカ・グリルや HAL9000 のステッカの形状と色も違っています。(グリルはもっと黒く、ステッカは薄緑青です。)

そして、致命的なのが組み込んだ電子回路が正常動作しないことです。
ダイソーのセンサ・ライトを改造して組み込んだのですが、音声制御用の Arduino と DFPlayerMini(互換機)の使い方が良くなかったようです。
(詳細については、以下のリンクをご覧ください。)
そこで、この3年間で多少は成長した電子工作の能力(そんな能力はないですが・・・)で HAL9000 を全面的に作り直します。
情報収集
今回は、出来るだけ「本物」に近いものを目指します。
そこで、ネットで色々と HAL の情報を探してみます。
前回製作したスタートレックのコミュニケータの時もそうですが、ネットの世界では素晴らしい情報を公開されている方々がいます。
HAL9000 などの「20001年宇宙の旅」に出てくる数々の小道具なども、非常に細かく調べられています。
(非常に助かります。)
その中でも、2か所をご紹介します。
1つ目は「MPS(Movie Prop Sites)」が運営する「RPF」というサイトで「AP333」さんが投稿している「HAL 9000 Panel」という内容です。
最後の投稿が2021年ですが、HAL を自作する際に必須の情報が多数アップされています。
「The AGE of PLASTIC」です。
(色々と内容を確認しても公開者のことが分かりませんでした。イギリスのバンドのバグルスと関係あるのでしょうか?)
ところどころに見られる細かな記述を見ると、キューブリック展に展示するために HAL のレプリカを作る必要があって、非常に細かな調査を行ったようです。
ここは HAL と EVA Pod の情報が満載です。
HAL のサイズなど
上2つのサイトなどの情報をまとめてみました。
現在のところ分かっている HAL のサイズはこんな感じです。(小数点以下を四捨五入)

スピーカ・グリルはこんな感じです。
穴の直径は約 1.6 mm、縦に18個、横に22個並んでいます。
表面には波型の凸凹がありますが、その高さは画像解析から 0.2 mm 程度と低いようです。

グリルの断面です。
数々の作成例では、平らな板のスピーカ・グリルが多いようですが、実際には出っ張った部分に穴が開いていたようです。

そして、「The AGE of PLASTIC」によれば、色々な映画の画像解析や発掘された映画撮影時の写真でも、HAL の側面図に関するデータは見つからないそうです。
つまり、HAL の奥行やレンズ枠の高さ、天板やスピーカグリルなどの深さは不明です。
また、スピーカ・グリルの形状や実際の色も不明です。(1960年代当時、販売されていたラジオなどのグリルだと言われていますが、同じものは見つかっていません。)
そこで、映画を見直して問題のない程度の厚さを設定します。
とりあえず、HAL 単体で安定して立っていられるように、奥行きは 4 cm、天板の深さは 5 mm にしておきます。
HAL の眼
HAL の眼に使われたレンズは、「Nikon Fisheye-NIKKOR 8mm f/8」です。
現物を持っていないので、色々な情報から簡単な図を作ってみました。
外観はこんな感じで、魚眼なのでレンズが出っ張っていますが正円ではありません。

内部構造の断面図です。一番手前のレンズは魚眼なので裏側が円形に凹んでいます。
前方には3枚のレンズがありますが、後方の細い筒状の中に入っている7枚ほどのレンズは、撮影時に赤い光が広がるように取り外されたらしいので、断面図からは省略しました。
このレンズ構造が、HAL の特徴的な眼を作っています。
そして、右側に取り出したのが、レンズに内蔵されたフィルタ・セットです。
リボルバー式の拳銃のように、回転させて6種類のフィルタを切り替えられるように作られています。
HAL の撮影には、この中の「R60」という白黒撮影用の赤いフィルタを使用していました。
そして、レンズの後方に白熱灯を付けることで、HAL の特徴的な赤い光を作り出しています。

つまり、HAL の眼を赤い LED で再現している作例は間違いですね。
光源には黄色っぽい光を使って、小さめで赤色のフィルタを通してレンズに光を与えると、HAL の眼ができます。
下図は映画からのキャプチャですが、確かに中央は黄色い光で周辺がぼんやりと赤いです。
HAL を作るなら、これは再現したいですね。

製作方針
あくまでも素人が趣味で作成するので、本物の貴重なニコンのレンズを使ったり、分厚い金属板の加工などは難しいです。
そして、日本の住宅事情を考えて、完成後の飾る場所についても考えなければなりません。
そこで、こんな方針で作ってみます。
1 保存予定の入れ物の最大高さが 33 cm 位なので、高さが 35 cm の HAL は入りません。設計は原寸大で行いますが、製作は 90% にします。
2 趣味の製作なので可能な限り安価な方法にしますが、時間に余裕はあるので色々な方法を試してみます。
3 前回は能力が足りなかった音声再生を改善して、色々な機能も追加します。
次回の予定
とりあえず、ホームセンターで手に入る材料で HAL の本体部分を作ってみます。
ある程度丈夫で手軽に加工できるのは木材ですね。
しかし、木材で金属的な接合部分や質感が再現できるか心配です。
まあ、試作品のつもりで作ってみます。





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