スタートレックのコミュニケータを作る 3(アンテナ編)

スタートレックのコミュニケータを作る企画の3回目です。
前回は、製作に必要な材料を準備しました。
(前回のコミュニケータの材料についての記事は、以下のリンクをご覧ください。)

今回は、コミュニケータの特徴的な金色のアンテナ部分を作ります。

アンテナ部分のサイズ

コミュニケータの情報の宝庫である HeroComm さんのアンテナ部分に関する情報は、以下のリンク先をご覧ください。

アンテナ部分の構造です。
真鍮線、ホイール部、穴あき板の順に作ります。

横から見た図です。

上から見た図です。

このサイズでアンテナ部分を作り始めようと考えましたが、回転して開閉する構造が簡単に出来上がるとは思えません。
ニワトリと卵みたいな話になりますが、回転するアンテナ部の細かなサイズを合わせるにはボディ部分が必要ですが、ボディ部分の凹んだ部分のサイズを決めるには出来上がったアンテナ部分が必要です。

悩んでいても仕方がないので、ボディ部分の試作品を作ります。
ボディ部分は、いつもの Fusion で設計して 3D プリンタで出力しましたが、形状は Thingiverse で公開されていた数種類のモデルを参考にしました。

試作品のボディ部です。

この試作品のボディの凹んだ部分に合うようにアンテナ部分を作ります。

真鍮線

オリジナルが真鍮線を使っているので、ここでは真鍮線と呼んでいますが、在庫の関係で実際には屋内配線用の VVF ケーブルを使います。
まずは被覆をはがします。

針金を真っ直ぐにする方法

ここで問題が発生しました。
微妙に硬い直径 1.6 mm の銅線は歪んで曲がった状態ですが、簡単には真っ直ぐな線に出来ません。
柔らかい材料や細目の線なら、2枚の板で挟んでゴロゴロするとキレイな真っ直ぐの線になるのですが、この銅線は何回やってもダメでした。

そこで、ネットで「針金を真っ直ぐにする方法」で検索すると、色々な方法が見つかりました。
その中で、手軽にできる方法を試してみます。(中にはトラクターで引っ張るなんてのもありましたが・・・)
「万力に挟んでねじる」です。
本当にコレで真っ直ぐになるの?と半信半疑でしたが、片側を万力で挟んで反対側をペンチで挟んで銅線をねじると少しずつ真っ直ぐになって行きます!
やってみると簡単に出来ました。おススメです。

真っ直ぐに加工した銅線を、72 mm X 2 + 12 mm X 2 + 42 mm = 210 mm 必要ですが、少し長めに切断して加工します。

ホイール部分

ホイール部分は、オリジナルでは直径 31 mm 、厚さ 3mm の円形の部品の中央に、直径 3 mm、長さ 50 mm の真鍮線を打ち込んだ形状ですが、試作品は幅の調整ができるように円形の部品の間はつながっていません。

3D プリンタで作った試作品のホイール部と、真鍮線を組み合わせます。

穴あき板

穴あき金属板は、オリジナルは厚さ 0.6 mm で穴径 2 mm の真鍮板ですが、アルミのパンチングメタルしか手に入らなかったので、それを使います。
オリジナルのアンテナ部のしゃすんを見てみると、穴は狭い横方向に直線で並んでいるので、下図のように切り取ります。

なお、HeroComm さんではテレビドラマに出てきたコミュニケータを調べつくして、10種類に分類しています。
その中で、今回の作例は色々な情報が一番多く公開されている「アルファ」をもとにしています。
このアルファのアンテナ部は、真鍮線に接するように加工した「穴あき板」が取り付けられています。

ネット上の作例では、真鍮線が完全に外側に出ている物も見られますが、今回はアルファの形状を目指します。

穴あき金属板の加工は難しそうなので、一度 3D プリンタで試作品を作りました。

このアンテナ部分の試作品に真鍮線とホイール部分を仮止めします。
問題なく開閉できました。長さと幅は問題なさそうです。

加工用の型の製作

切り取ったアルミの穴あき金属板を加工するための「型」を 3D プリンタで作ります。

この型にアルミ板を押し付けて少しずつ曲げていきます。
ちなみに、HeroComm さんのアンテナ部分の作り方のページでは、角材の角を半径 3.2 mm の円形に加工した木材に押し付けて曲げていたので、この型のカドの丸みに取り入れました。

ご覧のとおり、「アンテナの型」は左右は半径 3.2 mm の丸みですが、下側は少し急な、上側はゆるやかな曲面になっているので再現しています。(HeroComm さんでも、この部分の数値は見当たらなかったので数回試作しました。)

最初に側面を上から板を押し付けて曲げました。
そして、角に切れ目を入れてから上下を曲げていきます。

今回使用した素材は厚さ 0.5 mm の薄いアルミ板なので、特別な工具を使わずに手で曲げてもこんな感じで簡単に加工できました。
最後にヤスリをかけて完成です。

借り組み

出来上がった真鍮線、ホイール部分と穴あき金属板を借り組みして試作品のボディに取り付けてみます。

アンテナ部分を作る前は、金属加工で回転する構造なのでちゃんと出来上がるか心配でした。
長さが長くてボディの凹みに入らなかったり、短くてボディのスイッチプレートが見えたりすると思ったのですが、一度でちゃんとしたものが出来ました。

接着と塗装

出来上がったアンテナ部分の部品を接着します。
全てが真鍮製ならば半田で付けられたのですが、穴あき板をアルミにしたので接着剤で取り付けます。
接着剤は、デロリアンの製作でも使った強力接着剤、ボンド社の「ウルトラ多用途SU プレミアムソフト」を使います。

しっかりと固定するために1日置いて翌日に塗装しました。
オリジナルのコミュニケータのアンテナ部分は、真鍮っぽい色に見えますが、今回は在庫にあった金色のスプレーを使いました。
(接写しても良い感じに見えますよね?)

次回の予定

次回は、スイッチ部、パネル、インジケータ部分を作ります。

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