「RA4M1 テストボードなの。」2 追加情報

前回のプロジェクト名では各方面(どこ方面?)に怒られそうなので、改名した「RA4M1 テストボードなの。」作成プロジェクトの2回目です。

2回目は KiCad で基板を作る予定でしたが、重要な情報を書き忘れたので情報の追加と、必要部品をまとめます。

このプロジェクトの初回の記事は、以下をご覧ください。

追加情報

実は、前回の記事では書いていたと思っていた重要な情報が抜けていたのを、記事を読み返していて気付きました。
それは、アナログ入出力端子などの情報です。

すでに表にはまとめていましたし、「Arduino UNO R4 その3(RA4M1 の隠された機能)」という記事で入出力端子について書いていたので、書いたものと勘違いしていました。

14 ビットA/D コンバータ(ADC14)

データシートでは、最大25チャネル(AN000~AN014、AN016~AN025)が利用可能と記載されていますが、64 ピンの RA4M1 では AN11 – 14, AN23 – 25 の7チャンネルが利用できません。

ADTRG0 は、A/D変換を開始する外部トリガ信号用の入力端子で、アクティブ Low です。

なお、以下の表で、オレンジ色は今回の Nano サイズでは盛り込めなかった端子、薄青は他の特定用途で使用済みの端子です。

12ビットD/A コンバータ(DAC12)

1チャンネルの D/A コンバータの端子があります。

静電容量式タッチセンシングユニット(CTSU)

ソフトウェアで静電容量の変化を判定してタッチセンサに接触したことを検出する機能が搭載されています。
データシートでは、最大でTS00~TS13,TS17~TS22,TS27~TS31,TS34, TS35 の 27 チャンネルと記載されていますが、64 ピンの RA4M1 では TS17, 29, 34, 35 の 4 チャンネルが利用できません。
TSCAP は、タッチドライバ用の二次電源端子です。

SLCDC(セグメント LCD コントローラ)

LCD ディスプレイのコントローラを内蔵しています。データシートでは、

VL1, VL2, VL3, VL4:LCD駆動用の電圧端子
CAPH, CAPL:LCDコントローラ/ドライバ用のコンデンサ接続端子
COM0~COM7:LCDコントローラ/ドライバ用のコモン信号出力端子
SEG00~SEG37:LCDコントローラ/ドライバ用のセグメント信号出力端子

と記載されていますが、64 ピンの RA4M1 では SEG15, 16, 17, 18, 19, 21, 22, 25-33, 37 の 16 チャンネルが利用できません。

「RA4M1 テストボード」に必要な部品

Nano サイズのテストボードの基板を作るには、あらかじめ必要な部品をリストにして、型番などを決めなくてはなりません。
そこで、必要な部品を選び出します。(必要に応じて修正します。)

  • MCU 64 ピンの「RA4M1」R7FA4M1AB3CFM#AA0
  • メインクロック:12 MHz SMD の水晶振動子
  • サブクロック:32.768 kHz SMD の水晶振動子
  • +5 V 用の電源レギュレータ
  • USB 端子の保護用ダイオード
  • USB Type-C SMD の端子
  • SMD LED
  • SMD 抵抗
  • SMD コンデンサ
  • SMD リセット用スイッチ

水晶振動子

ルネサス社では、 MCU 用の推奨する水晶振動子の資料を公表しています。
「メインクロック回路、サブクロック回路のデザインガイド」です。

この資料では、以下のクリスタルを型番付きで示しています。
しかし、対応する京セラの 12 MHz は使えそうですが、サブクロック用の日本電波工業とセイコーインスツルの物は今回の用途には大きすぎるので、適当な物を探します。

+5 V 用の電源レギュレータ

電源レギュレータは、Arduino Nano R3 で使われている「LM1117IMPX-5.0」を使います。

USB 端子の保護用ダイオード

USB 端子からの電流保護用のダイオードは、Arduino UNO R4 では2種類使われています。
同じものを使います。(PRTR5V0U2XとPMEG2020EJ)

USB Type-C SMD の端子

USB 端子は、Type-C で表面実装型の USB 2.0 タイプの端子を使います。
(USB_C_Receptacle_USB2.0_16P)

SMD 抵抗、コンデンサ、LED

表面実装の抵抗、コンデンサ、LEDが必要ですが、今回は 0603 サイズを使います。

リセット用スイッチ

表面実装のリセット用スイッチは、Arduino Nano と同じタイプを探します。

今後の予定

必要な主要部品の選定は出来たので、次回は KiCad で作図を行います。

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