キッチン蛇口の修理

知り合いから「キッチンの蛇口を閉めても、水がポタポタ出るんだよねぇ」と相談を受けました。
良く話を聞くと、蛇口もすごく汚れているらしいです。

知人が住んでいるのはアパートなので、大家さんに修理を頼めば?とアドバイスしたのですが、大家さんは、何だかんだと理由を付けて直してくれないようです。

私は何か壊れていると聞くと、直したくなるタイプです。(特に、誰かの役に立つと思うと、やる気アップです。)
それじゃあ、キッチン蛇口の修理、やってみよう!

今回の記事は、サンエイ社のキッチン用蛇口の水漏れ修理とハンドルの交換などの手順を紹介します。
(自宅のタカギ製 キッチン蛇口混合栓の修理の記事は、以下のリンクをご覧ください。)

ちなみに、蛇口の周辺は掃除をしてから写真を撮っていますが、どうしても長年の汚れが残っています。
気になる方は、下の目次から修理後の写真だけをご覧ください。

修理個所の確認

私の家から知り合いの家までは、車で1時間弱はかかります。
忘れ物をして戻るのも嫌なので、事前に必要な部品と工具を準備します。

スマホでキッチン蛇口の写真を送ってもらいました。(スマホの写真は写りが悪かったので、下の写真は修理前に撮り直したものです。)

蛇口自体は良くあるタイプで、水を出すハンドルが2つ付いていて、中央に水が出るパイプがあります。
まずは、水がポタポタしているので内部のゴムは交換する必要がありそうです。
また、動作に影響はありませんが、左右のハンドルは年数のためサビや汚れで非常に汚いので交換します。

この蛇口に似たものをネットで探しました。
サンエイ社の「ツーバルブ台付混合栓」(K611-W)、ハンドルの色は違いますが新品はこんな感じです。

目標は、この写真に近づけることですが、出費は出来るだけ控えたいので、どこまでできるかな?

修理に必要な部品

右側の水のハンドルをしっかり閉めても水が完全には止まらないらしいので、内部のゴム部品は交換する必要があります。
また、ハンドルは磨いても汚れが落ちそうもないので、2つとも交換です。

ゴム部品

年数と共にすり減って水漏れの原因になるゴム部品です。
サンエイ社の純正部品は、「スピンドルセット」と、

製造会社より引用

「水栓ケレップ」です。

製造会社より引用

しかし、調べてみると「呼び13水栓用」と言う普通の水道の蛇口と同じ部品が使われているようです。
ホームセンターで安価な交換用のゴム部品を購入しました。
KAKUDAI社の「水栓ハンドル内パッキン」型番 0740(購入金額250円)

「水栓ケレップ」は、金属部品が壊れているとは考えにくいので、パッキンのみを交換します。
KAKUDAI社「水栓パッキン」型番9074(6個入り300円)

ハンドル

ハンドルもホームセンターで探しました。
他社製もあったのですが、ハンドルは透明なサンエイ社純正品が安価で売っていました。
サンエイ社 PR28F(販売価格750円)

これを2つ購入しました。
頭のキャップの色は、お湯用の赤と水用の青の2種類が付属します。
このハンドルには、色々な蛇口に取り付け出来るように4種類のアダプタと3種類のネジが付属します。(優しい心遣いですね。)

用意した工具

私は、今までにも色々な水道関係の修理を行ってきました。
このブログでも、自宅のタカギ製水栓の修理を紹介しています。

今回は、知人宅での作業になるので、色々と必要になりそうな工具を持って行きましたが、実際に使ったのは次の工具です。

・ ウオーターポンプ・プライヤ:知人宅の蛇口の金属部品を傷付けたくなかったので、保護カバー付き

保護カバー、アメリカの工具店で購入した CRAFTSMAN 社の「Pliers Covers Set」45446 です。

・ プラス・ドライバ:ブログ記事の「ドライバの歴史」で紹介した ANEX 社のラチェット式を使いました。

・ マイナスドライバ:ハンドルのキャップを取り外す時だけ使用する、先の細めの物

・ ワイヤーブラシ:金属部品のサビの除去用、ダイソーで購入

なお、水回りの作業になるので、出てきた水をふき取るために雑巾やタオルなども準備します。

修理手順

最初に水栓内のゴム部品を交換してからハンドルを交換します。

注意:作業開始前に、水道の元栓を止めて蛇口をひねって水が止まっていることを確認します。
この作業を行わないと、水栓をばらした時に水が噴き出します。

水栓の分解

ハンドルのキャップを、マイナスドライバーで外します。

キャップを外すとプラスネジが見えるので、ハンドルを押さえながらプラス・ドライバでネジを外します。(ネジは左(反時計回り)回し)

ハンドルを取ります。

水道の元栓が止まっていることを再確認します。

ウオーターポンプ・プライヤを使い、ナットを左に回して(反時計回し)外します。
上に載っているゴムパッキンを取り除きます。

ゴムパッキンの下の金属製のパッキンも取り外します。

ねじりながらスピンドルを取り出します。

取り外したスピンドルセットです。
サビていたので、ワイヤーブラシでキレイにして、水栓パッキンを交換しました。
先端のゴムのパッキンは、プラスネジで止まっていたので、プラスドライバを使いました。

スピンドルセットの組み立て図です。
完成の参考にしてください。

水栓の組み立て

キレイにしたスピンドルセットを挿入します。
写真では、すでに金属製のパッキンが入っています。

新品のゴムパッキンをその上に載せます。

右側も同じように交換します。

ウオーターポンプ・プライヤーで右回し(時計回し)でナットを閉めます。
このナットを閉めすぎるとハンドルが固くなります。
ゆるいと水が漏れてしまうので、適度に閉めます。

ナットを閉め終わったら、ハンドルに付属のアダプタを乗せます。

付属のアダプタとネジの説明を引用します。
今回はサンエイ製なので、アダプタは「A」を、ビス(ネジ)は「中」を使いました。
(アダプタの説明順は、何で A → C → B → D?)

蛇口とアダプタのかみ合わせに問題がなければ、ハンドルを乗せてネジで固定します。
付属するネジは3種類ありますが、蛇口に合わないものがあるので無理に閉めずに確認します。

修理完了

最後に、左側にお湯用の赤キャップを、右側には水用の青キャップをはめ込んで完成です。

ついでに、壁の色の修正と金属部分のサビを磨いてキレイにしておきました。

ちなみに、ビフォー写真です。

評価

最初の写真と比べると、新品のようにキレイになったと思います。
修理にかかった費用は、2千円でお釣りが来ました。
作業時間は1時間少々で終わりました。日曜大工作業にはちょうど良い位ですね。

知人に満足度を聞いてみたら、(お世辞も入っていると思いますが)100点だそうです。
お礼に、知人宅でお昼を食べて帰宅しました。
ごちそうさまでした。

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