3D プリンタ用ドライボックス2号機の製作

夏場の湿気から 3D プリンタの材料を守る、自作の「ドライボックス」を使ってますが、こんな感じです。
横置きのダイソー密閉容器を立てて使っているので、右側に白いフタが見えます。

(製作記事は、下のリンクからご覧ください。)

ところが、今年の夏に備えて2個目ドライボックスを作ろうと思ったら、ダイソーで入手できた「密封容器5.5L クリア」(330円)が、見当たらなくなりました。
色々と調べてみると、ダイソーのネットストアでは商品名が変わって「密封容器(取っ手・水切り付)5.5L」として販売しているようです。
しかし、当時と違って770円と倍以上の値段になってるじゃあないですか!

これじゃあ気楽に2個目のドライボックスの材料にはできないなぁと思っていました。
そして、横置きの容器を立てて使っているため、使いづらいのも何とかしたいと・・・

その後、Amazon で 3D プリンタの材料であるフィラメントを注文した時に、「この商品を見た後に買っている」の欄の目立つところに保存容器が出ていることに気づきました。

「イノマタ化学(Inomata-K) 保存容器 乾物ストッカー 6.0」です。
上下にフタが付いていて、下のフタの所に乾燥剤を入れる専用のスペースと裏ブタがあります。
「乾物ストッカー」を名乗るだけあって、乾燥剤の交換も簡単そうです。

販売店の HP より引用

そして、ダイソーのケースは横置きの物を縦に使っているため、湿度があまり下がらない(最大下がって45%程度)のが気になっていたのですが、このケースなら大丈夫そうです。

早速、商品名でネットを探してみると、思ったとおり色々と 3D プリンタのドライボックスの製作例が見つかりました。
その中で、「toyoshiの日記」さんのブログで「イノマタ乾物ストッカー式 3Dプリンターのフィラメントドライボックスの自作方法」という製作記事を見つけました。(2022年の記事でした。)

数ある製作例の中から、この作品を選んだ理由は、シンプルで作るのが簡単だということです。
海外や日本の製作例では、フィラメントの下部分を回転させるためにベアリングを使っていますが、このドライボックスは宙づりコロコロ式です。
最近、良く使っているフィラメントのロールは紙製なので、自重で歪んでしまうために宙づり式が助かります。

これなら、材料があれば簡単に作れそうです。それ、やってみよう!

必要な部品

ドライボックス製作に必要な部品リストです。
総額1,000円程度で行けそうです。
1 イノマタ化学(Inomata-K) 保存容器 乾物ストッカー 6.0:Amazon で約600円
2 クイック継手(PC4-M10 ストレート空気圧継手:1個 100円程度
3 PTFEチューブ:少々
4 小型温湿度計(必要に応じて):1個 200円程度
5 M6 x 100 mm ボルトと M6 ナット(100円以下)
6 3D プリンタで製作した部品

狙ったわけではないですが、顔みたいですね。

イノマタ化学の保存容器 乾物ストッカー

サイズは 6.0 を使います。似た商品に4.0 がありますが、小さい方の 4.0 だとフィラメントが入りません。6.0 を購入してください。

クイック継手

3D プリンタの材料であるフィラメントを送り出すチューブの継手です。本来は液体や気体などの配管チューブの接続に使用される部品です。
「PC4-M10」を使いました。(在庫品を使いました。)
(3D プリンタでも作れます。例:Thingiverse 「Screwless Filament Feeder – 1.75 – Dry Box」)

小型温湿度計

前回、ドライボックスの製作で使った余りを使用しました。(amazon で購入した角型のもので、4個で800円台でした。)
もちろん、これがなくてもドライボックスの機能には問題ありませんが、あった方がカッコ良いです。

販売店の HP より引用

ネジ

M6 x 100 mm ボルトと M6 ナットが1つづつ必要です。ステンレス製の高級品でなくても大丈夫です。
大きめのホームセンターなら単品で購入できるので、2つで100円以下です。
ボルトを手で締めるために、3D プリンタで作ったカバーを付けました。

今年の冬は降雪量が多くてホームセンターに行けなかったため、最初は 3D プリンタで作ったボルトで動作試験を行いました。
参考として、M6 100 mm のファイルを上げておきます。(充填率は 30 % 以上でお使いください。)

3D プリンタで作る部品

3Dプリンタで製作する部品は、Thingiverse に「toyoshi」さんがアップしたものを使います。
最低限、必要なものはフィラメントの直径に合うシャフトです。

最近愛用している「ELEGOO 高速 PETG フィラメント」には 52 mm が使えました。(最初 55 mm をプリントしたら入らなかったのは内緒です。)

製作

基本的には、柔らかいプラスチック(ポリプロピレン)で出来たイノマタ化学の保存容器にドリルで3個の穴を開けるだけです。
「toyoshi」さんのオリジナルは、手前に温度・湿度計と一体になったフィラメント取り出し口が付きますが、我が家のプリンタの配置では表に温度・湿度計を、裏側にフィラメント取り出し口が来るように変更しました。

ケースの加工

定規で測って印を付ければ良いのですが、簡単に A4 用紙を4つ折りにして裏と表に印を付けました。

4つ折りにした用紙で付けた印の所に 6 mm の穴を開けます。
(今回は M6 のねじ切りをしてみました。)

フィラメントを入れてみます。
良い感じですね。専用のケースみたいです。
この状態で、フィラメント取り出し口用の穴を開けるための位置を決めます。(今回は裏側の下側に取り付けます。)

フィラメント取り出し口に M10 のねじ切りをします。
そこにクイック継手を取り付けます。

フィラメントがこすれて折れるのを防止するために(気休め?)、内側に 3D プリンタで作ったプラねじを追加してみました。

最後に

忘れずに、裏ブタを開けて乾燥剤を透明なビニール袋から取り出します。
(ビニール袋に入ったままでは湿度は下がりません。(体験談))

出来上がり

こんな感じに仕上がりました。
温度・湿度計の取り付けのためにケースに穴を開けると湿度が上がりそうだったので、表側に両面テープで貼り付けました。
ご覧のとおり、今までのダイソーのケースでは 40% 位だった湿度が、27% まで下がりました!

ドライボックス内のフィラメントは、ブログの中で「toyoshi」さんが書かれているように、ベアリングがなくても軽い力でコロコロと回ります。
良い感じのドライボックスが出来上がりました。

ドライボックスの配置

ダイソーのドライボックスを使っていた時の before 画像です。

完成したイノマタ化学のケースを使ったドライボックス2号機に交換してみました。
ケースが薄くなり、3D プリンタのヘッド部分も LED 照明を追加したので、全体的にスタイリッシュな感じになりました。(自画自賛)

使用している 3D プリンタは2017年ごろ発売の古い機種ですが、金属製の丈夫な構造のおかげで安定してプリントできます。
簡単な部品や電子工作のケースを作るには、現在でも十分な性能です。
ドライボックスも新しくなったので、今年の夏の湿気も乗り越えられそうです。

おまけ

今回、「イノマタ化学(Inomata-K) 保存容器 乾物ストッカー 6.0」を購入して、付属していた取説に乾燥剤の再生方法が書かれていました。
乾燥剤(シリカゲル)は、湿気を含んだ後も加熱することで再生できることは知っていました。
しかし、ネットなどで見る再生方法は、ガスコンロを使ってフライパンで加熱するなど手間と専用資材(調理用のフライパンは使えないですよね?)の準備が大変なので、乾燥剤は使い捨てにしていました。(私の住む自治体では、乾燥剤は「燃やせるごみ」です。)

ところが、イノマタ化学さんの再生方法の説明は「電子レンジで加熱する。」というとても簡単な方法でした。
詳細は、イノマタ化学さんの容器に付属する取説をご覧ください。(設定するワット数が「秘伝」のようです。)

コメント