我が家は集合住宅ですが、全室がフローリングの洋室で和室はありません。
普段の掃除は充電式の掃除機でチャチャっと済ませていますが、たまに床磨きをしています。
(まだ、ワックスはかけたことがありません。)
年に数回は、テーブルやイスなど動かせる家具は全部移動して、床掃除をしています。
そんな時に便利なように、数年前に電動モップを購入しました。
SWDK D260 です。

SWDK D260 購入の顛末
いつもの AliExpress で購入しましたが、数ある取扱店の中でヒドイ業者にあたってしまいました。
送付案内は全て噓で、「送料無料」も嘘、2か月以上待たせた上に追加で送料を取られました。
それでも送ってこないので、AliExpress に仲介を頼むと、やっと送付するような状態でした。初めて評価にオール1を付けました。
(今振り返っても血圧が上がりそうです。現在は商品の取り扱いをやめたようです。)
SWDK D260 の機能概略
とんでもない業者に当たっただけで、商品はとても良いものです。
この商品は、よく日本の通販で見る回転式の電動モップと違い、取り付けた2枚のモップを前後に動かして床の汚れを取ります。
回転式ではないので、床が丸く傷つくこともありません。
内部には充電池が内蔵されているので、その分の重量でモップを押さえつけて強力なモーターで前後にゴシゴシと床をきれいにしてくれます。
本体を前に出すように柄をカチッと傾けると電源が入って、前面のライトが付きます。
柄の上部の持ち手の部分にモップ動作と噴霧のスイッチが付いています。
柄は分解式で内部に配線は見当たらないので、どうやってスイッチを入れているのか興味があったので柄の部分を分解してみたら、リモコンが入っていました。
柄の部分の内部には小型の電池が内蔵されていて交換するような構造ではなかったので、この電池が切れたら寿命という事でしょうか。(マニュアルにもその辺の記載はありませんでした。)
本体はほぼ正方形で、前方にライトと噴霧装置があります。
後方中央に柄の取り付け部があり、右下に給水口があります。
給水量は最大で 230 mL です。

さらに後方側面には、充電端子があります。端子はシリコンゴムのキャップ付きです。
電源アダプタは 12.6 V、1 Aで充電時間は3時間、バッテリは 2000 mAh と記載があるのでそれほど高容量ではなかったですね。
なお、充電中は本体中央に LED が点灯します。
1つで 30%、2つで 65%、3つ点灯で 100% です。
電動モップの故障
今年の床掃除をやろうと思って、電動モップを充電して準備OKのはずでした。
ところが、最初にダイニングの掃除をしようと電源を入れて噴霧スイッチを入れると水が出ないで電源が落ちてしまいます。
水タンクは満タンです。充電も満タンで、モップの前後運動の動作は問題ありません。
これは電動ソープ・ディスペンサと同じように、内部の配管の詰まりでしょうね。
(電動ソープ・ディスペンサの修理は、以下のリンクをご覧ください。別窓で開きます。)
それじゃ、電動モップの修理、やってみよう!
電動モップの分解
分解前に給水タンク内の水を抜いておきます。
次に、柄を根元から抜きます。
本体を裏返します。
最初は、モップを固定する左右の中央部分に「外してください。」と言っているようなネジが見えますが、分解には関係ありません。本体縁にある左右4つづつのネジを外します。
「これで外れるかな?」
しかし、頑丈に固定されたままです。

「やっぱり、モップ固定部分のネジ?」と頭をよぎりますが、その気持ちを押さえて少し力を加えてモップ取付部を動かします。
中央にも左右2個づつのネジ穴が出てきました。
これも外します。

モップの内部構造
今度は簡単にフタが取れました。
上蓋と本体は端子付きのコード1本でつながっているだけなので、簡単に取り外せます。
この状態で見て、上半分が電気回路、下半分が液体部分に分かれています。
充電池は左上、制御回路が右上、右中央がモップ動作用のモーターですね。

今回、問題の発生している液体部分を拡大します。
右上が照明用の LED と噴霧ユニット、中央下がポンプ、中央に長く横たわっているのが水タンクですね。
ポンプからシリコンチューブがタンクにつながって、途中に「何かの装置」を通って噴霧ユニットにつながっています。

液体部分の確認
噴霧ユニットからポンプまでの経路が怪しいので、その部分を取り外します。
(ポンプが死んでいたら悲しい・・・)
試しに写真左端の接手を口に含んで空気を送ってみます。
私は標準的な男性の肺活量があると思っていますが、思いっきり息を吹き込んでも全く通じる気配がありません。
この部分で何かが詰まっているようです。

使用したシリンジ
こんな時に便利な、電動ソープ・ディスペンサの修理でも活躍した「シリンジ」です。
先端がシリコンチューブにピッタリの「シンデレラ・フィット」します。
ちなみに「注射器」と「シリンジ」の違いは、
注射器:針付きの医療器具
シリンジ:針なしで模型や工作に使う工具など
という違いがあるようです。(厳密には「注射器」の筒部分も「シリンジ」と呼ぶようですが・・・)
なので、これは「シリンジ」です。

水を流して詰まりの確認
洗面所で、「シリンジ」をシリコンチューブに取り付けて、力で水を押し引きします。
まずは一番怪しい噴霧ユニットです。
送られてきた水を、細かな霧状にする部分なので詰まるならここかな?
噴霧ユニットを「シリンジ」につないで水の中で押し引きします。
全く抵抗なく水が流れます。
ハズレでした。ここではありません。

次に残った「何かの装置」を「シリンジ」につなぎます。
押すときには若干の水が出ますが、引こうとしても全く動きません。

多分、水が逆流しないように働く、弁のような機構のようです。
しかし、全力で押して少し水が少し出る程度なので詰まっていると言って良いでしょう。
こんな特殊な部品は見たことがありません。(素人ですから当然ですね。)
こういった流体を使った商品を設計する方が見れば、一目で「〇〇〇だ!」と分かるのかもしれませんが、名前が分からないので Google 先生に聞くことも出来ません。
(医療用の逆止弁や水槽用のチェックバルブなどは 500円から千円程度で見つかりましたが、形状が全然違います。)
代替品がないのでバイパス
とりあえず、部品箱にある中で同じ径の、少し硬めでシリコン製ではないビニールチューブに総入れ替えです。
(多分、水が流れるのには支障がないでしょう。)
チューブが固いので、オリジナルより少し長めに切ったのに短く感じます。

組み立てと動作確認
分解の逆順で組み立てます。
完成したら柄を倒して電源を入れます。
問題なく電源が入りました。
柄にある2つのスイッチのうち、モップの動作スイッチを押します。
こちらも問題なく動作します。
次に、水タンクに水を入れずに柄の噴霧スイッチを入れます。
修理前は、この時点で電源が落ちてしまいましたが、今回は噴霧装置用のポンプが連続して動作する音がします。
大丈夫ですね。
想像ですが、ポンプの先についていた「何かの装置」(弁機構?)の内部で詰まりが発生して、ポンプに過負荷がかかり制御回路の安全装置が働いて電源が落ちたのでしょう。
最後に、水タンクに水を入れて動作を確認します。
問題なくモップを動作させながら噴霧装置が働いて、水がモップの先に適量出ました。
とりあえず電動モップは使えるようになりました。
しかし、部品をバイパスしていることと、固いビニールチューブを使っているので、修理途中という事で満足度は50点です。
次回は、シリコンチューブを入手してバイパスしつつ、「何かの装置」(弁機構?)を探して入手・交換します。
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