前回はアシェット社から販売されているレザークラフト雑誌「大人のレザークラフト」の紹介で終わってしまいました。
(ところで、革細工の事はレザークラフト(Leather craft)と呼びます。レーザークラフトと記載している場合がありますが、これはLaser Craft :レーザー加工の誤用です。)
今回は、レザークラフトに必要な道具です。
基本的なものと百均で手に入る道具についても書いてみます。(リンク先があるものは、ダイソーのネットショップです。)
記事の最後に、必要な道具と購入先(百均を含む)を表にまとめてみました。
レザークラフトで必要な道具
レザークラフトで作品を仕上げるには、
1 革を切る
2 革の表面処理
3 穴あけ
4 縫い合わせ
5 仕上げ
といった工程があります。(細かな手順を除きます。)
レザークラフトが普通の裁縫と違うのは、厚みがあって固い革を縫い合わせるので、あらかじめ穴を開けて、そこに糸を通して組み上げます。
つまり、縫い物というよりは工作に近い感じです。
切る道具
レザークラフトを末永い趣味にするなら、革包丁や「別たち」を準備しますが、カッターで十分です。
(革包丁はプロ用の道具です。基本的には砥ぎが出来ないと切れ味が維持できません。)
カッターを使う場合は、毎回新しい刃になるように(ケチらずに)ポキポキと折って使いましょう。
ホームセンターでオルファなどを購入するのがお勧めですが、百均のカッターも使えます。(刃がブレないものを選んでください。)
下の写真は上から、オルファ社の「別たち」とカッター大・小です。
(オルファ社はいわゆる「カッター」を発明した会社です。1956年にオルファ社の創業者、岡田 良男氏が「折る刃」式のナイフを考案しました。ちなみに、オルファ社の特徴的な黄色は、安全を考えて採用した色で「卵の黄身色」です。)

なお、カッターマットと金属ガイド付き定規も必要ですが、これもダイソーでも手に入ります。
表面処理の道具
革は表面処理をしてから使います。
通常、販売されている革の表面は処理がされていますが、裏側は未処理の場合が多いです。その場合は革の裏面に表面処理剤をガラス板で薄く塗り広げます。
表面処理剤は、定番のトコノールがおススメです。1ビンで500円位なので、革を買う時に一緒に購入するのが良いですが、ダイソーの水性ニスでも代用できるそうです。

ガラス板は手芸店で売っていますが、セリアのコースターやインテリアコーナーで購入できます。
穴あけの道具
レザークラフトで縫い穴を開ける前に、専用道具で革の表面に線を引きます。
具体的には、デバイダーなどで革の端から 3 mm 程度の所に縫い穴の位置をケガキます。
下の写真の上の工具は、レザークラフト用の縫い穴の位置をけがく道具です。
下はステッチ ング グルーバという道具で、先端を変えることで革にへこみを付けたり削ったりできます。
お試しなら、定規で 3 mm の位置に印を付けて、先の丸い針などで跡を付けるだけでも大丈夫です。

こちらは、一番上が温度調整が出来る「電気捻(ねん)」、中央が「ネジ捻(ねん)」、一番下がデバイダです。

穴あけ位置のケガキが終わったら、菱目打ちという専用の工具で穴を開けます。
菱目打ちには刃の数で1本、2本、3本、4本、6本などがあり、歯の間隔は 3 mm と 4 mm などがあります。
私は間隔が 3 mm の菱目打ちを使っています。

珍しい差替え式の菱目打ちです。
こちらは、左側が 4 mm、右側が 3 mm のセットです。

菱目打ちの仲間に「ヨーロッパ目打ち」というのもあります。
それぞれの刃が斜めに付いていて、縫った糸が少し斜めになってオシャレですが、普通に使うなら菱目打ちがおススメです。
菱目打ちの代わりに、レザークラフトをお試しするだけなら、百均のフォークと千枚通し又は精密ドライバーセットが使えます。
この時は、フォークは 3 ~ 4 mm 間隔の小型の物を使い、フォークで穴の位置の跡を付けたら、千枚通しで穴を開けます。
この時に精密ドライバーセットの小さなマイナス・ドライバで斜めに穴を開ければ、菱目打ちと同じような穴を開けることが出来ます。
下の写真の上2本が百均の千枚通し、一番下はレザークラフト用の1刃の菱目打ちです。

菱目打ちで穴を開ける時に、革に打ち込むにはゴムハンマーが必要ですが、これも百均で売っています。
そして打ち込むときには、必ず下にゴムマットを敷きます。
柔らかいゴムでは貫通してしまうので、厚手で硬めの物を準備します。
最初のうちは、カッティングマットの下に古雑誌などを置いても良いでしょう。
縫う道具
レザークラフトで使う針と糸は通常の裁縫の物と少し違います。
針は、菱目打ちで開けた穴に引っ掛からないように先が丸くなっています。
レザークラフト用の手縫い針もダイソーで手に入ります。
糸は滑りが良く摩擦に強い蝋(ろう)引き糸を使います。自分で購入した糸にロウを塗るか、専用の糸を購入します。
折角なら使いやすい「ビニモ」などのレザークラフト専用蝋引き糸を手芸店などで購入して使いましょう。(おじさんには敷居が高いですが・・・)
最初、小物を作る時には使いませんが、慣れてきて少し大きなものを作る時は「レーシングポニー」と呼ばれる木製の特殊な万力を使って押さえます。
これは、百均のミニバイスやブックエンドなどで簡単に自作できます。
仕上げの道具
切り取った革の角を丸める工具が「ヘリ落とし」です。
下の写真のような専用工具もありますが、やすりで削って棒でこする方法もあります。

革の側面がザラザラしていると見栄えが良くないので、「コパ磨き」という棒状の工具で滑らかにします。
これは、ダイソーの爪磨き用のヤスリ、「健身棒」かセリアの「ツボ押し棒」が使えます。
下の写真は、上から順にコパ磨き、電動工具につけるコパ磨き、セリアのツボ押し棒です。
セリアのツボ押し棒は、溝を深くするとコパ磨きと見分けがつかないですね。

その他にレザークラフトで使える百均で手に入る道具としては、ローラー、はと目、キリなどがあります。

また、写真にはありませんが、こんなものもあると便利です。
ライター:糸の末端処理用
接着剤:木工用ボンド、Gクリヤー、G17など
クリップ:一時固定用
ポンチ:3 mm 以上の大きな穴開けに
工具セット
レザークラフト用には高価で見栄えの良い工具が販売されていますが、初心者のうちは安価なものがあると助かります。
Amazon 等では 2,500円程度で一揃いが手に入る工具セットを見つけました。

購入していないので使い勝手は分かりませんが、評価は良いようです。
また、初回で紹介した「大人のレザークラフト」の創刊号と第2号を購入すると2千円弱で簡単な工具は手に入ります。
最低限必要な工具
最低限必要だと思うレザークラフト用の工具を、購入できる場所と共にまとめてみました。
(創刊号・第2号は「大人のレザークラフト」の付属品、工具セットは Amazon のもの)
| 名称 | 創刊号 | 第2号 | 百均 | 手芸店 | 工具セット |
| 革包丁、別たち | 〇 | 〇 | |||
| カッター | 〇 | 〇 | |||
| カッターマット | 〇 | 〇 | |||
| 金属ガイド付き定規 | 〇 | 〇 | |||
| 表面処理剤 | △水性ニス | 〇 | |||
| ガラス板 | 〇 | 〇 | |||
| デバイダー | 〇 | ||||
| ケガキ道具 | 〇 | 〇 | |||
| 菱目打ち | 〇 | 〇 | 〇 | ||
| ゴムハンマー | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |
| 千枚通し | 〇 | 〇 | 〇 | ||
| ゴムマット | 〇 | 〇 | 〇 | ||
| 手縫い針 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |
| 蝋引き糸 | 〇 | 〇 | 〇 | ||
| ヘリ落とし | 〇 | 〇 | |||
| ヤスリ | 〇 | 〇 | |||
| コパ磨き | △ツボ押し棒 | 〇 | 〇 |
次回の予定
次回は「大人のレザークラフト」創刊号に付属してきたキーリングを作ってみます。

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