トラックボールの修理

作業部屋のパソコンは、壁面書庫に収納されています。
ディスプレイはアームに取り付けて、壁面書庫の扉と「面イチ」になっているので邪魔になりません。
キーボードとトラックボールは、引き出し式の棚板上にあるので、使わないときはスッキリです。

この、引き出しの上に置いてあるトラックボールが、最近調子が悪くなりました。
マウスポインタを動かすのにボールをコロコロしても、ちゃんと動いてくれません。
ストレスがたまります。
それじゃ、修理やってみよう!

愛用のトラックボール

私が愛用しているトラックボールは、logicool社の「ERGO M575」ワイヤレス トラックボールです。
たまーに開催している、logicool社のセールで非常に安価(半額ぐらい?)で購入できました。

購入した際に、これにした決め手は、
1 単3乾電池1本で、2年持つ(エネループもOKでした。)
2 「Unifying USBレシーバー」で、簡単にlogicool社のワイヤレス入力機器を接続できる。
3 ちょうどよいサイズ
4 マウスに比べて、狭い場所で使用可能

Windowsなら「Logi Options+」というソフト(ubuntuなら「Solaar」)を入れると1つのレシーバで複数のlogicool社の入力装置を登録して使用できます。
(「Logi Options+」への登録の様子)

先代のトラックボール

このlogicool社のトラックボールを買う前は、同じlogicool社のマウスを使っていました。(M705
同梱の「Unifying USBレシーバー」で、マウスもキーボードも認識するので、非常に便利です。

その前は、マイクロソフトのトラックボール(Microsoft Trackball Optical 1.0)でした。
大変気に入っていて、色々な部分を修理して使っていたのですが、その大きさとケーブルが邪魔に感じて、現在は箱の中で眠っています。
(今回、箱から出して写真を取ったら、変色していました。)

修理したボールの収納部分
(写真ではよく見えませんが、上に1か所と下に2か所、小さなスチールボールが入っていて、すり減っていたので、同径(直径2 mm)のセラミックボールを探して交換しました。)

まずは清掃

トラックボールを手入れするために、ネットで取扱説明書を探しましたが、公式HPに取説はないようでした。
「ERGO M575」のサポートを探すと、「よくある質問」に「トラックボールのクリーニング方法を教えてください。」が見つかりました。
書いてあることは、
「ボールケージからボールを取り出して、トラックボールをクリーニングすることができます。
ボールを取り出すには、ペンの柔らかい側または指を使って、背面からボールを取り出します。」
だけでした、

公式HPの説明画像

この説明だけでは、手入れが出来ません。

多分、ボールが入っているところを「ボールケージ」と言うのでしょう。
「ペンの柔らかい側」とは、ペン先が硬い側だとすると反対側ということでしょうか?
トラックボールの「背面」とは、普通は裏側だと思うのですが、裏側にボールが出てくるのでしょうか?

はじめに – ERGO M575」ページを見ると、裏側にあるボールを押し出す穴を「トラックボール取り出し口」と言うようなのですが、図と番号が間違っています。
また、何もせずにひっくり返してここからボールを押し出すと、ボールは大きな音を立てて地面に落ちます。(体験談です。)

一番困るのは、トラックボールのクリーニング方法が書いていないことです。
ボールのクリーニング方法の説明には、ボールの取り外し方までしか記載されていません。
その後、どうやって、どこをクリーニングするのかが分かりません。
当然、使うべきクリーナや使ってはいけない薬品・工具なども分かりません。

愚痴ばかり言っていても進まないので、自己責任で清掃を行います。
(クリーニング方法が分からないので、トラックボールで有名なケンジントン社の「クリーニング手順」を和訳します。)

(以下の手順はケンジントンのトラックボールのクリーニング手順の和訳です。自己責任でお使いください。)

1 ソケットのイジェクトボタンを使用してボールをソケットから取り外します。
2 ボールとトラックボールのフレームを、アルコールで湿らせた布で拭き乾燥させます。
3 ワセリンなどでボールを軽く潤滑します。エンドウ豆程度のワセリンを手のひらに取り、ボールが均一に潤滑されるまで手の上でボールを転がします。
4 ボールをゆっくりとソケットに押し戻します。 ボールが少しベタベタしている場合は、ボールが自由に動くまでソケット内で転がしてください。

・・・ワセリンをボールにすり込むのは抵抗があるので、から拭き掃除だけにします。

ボールを落とさないように取り出して、メガネ拭きできれいにします。
「ボールケージ」内のホコリを光学センサを傷つけないように、慎重に綿棒で取り除きます。

ダメですね、カーソルの移動はスムーズになりません。

それじゃ、手入れをやってみよう!

トラックボールの手入れ

簡単なクリーニングではトラックボールの症状は改善しなかったので、自己責任で手入れを行います。

まず、ボールを中性洗剤で洗って油脂を落とします。

乾いたら、こいつの出番です。
プラ製品の強い味方「クレポリメイト」です。
ケンジントン社のクリーニング手順では、ワセリンを使っていましたが、滑りを良くするならこちらが良さそうなので採用しました。(ダメなら違う方法を考えます。)
ポリメイトをコーティングに使用した記事は、以下をクリック

乾いてしまうと「クレポリメイト」を塗布したかどうかは分かりませんが、光沢が出てきれいになりました。

ついでに、「ボールケージ」にも「クレポリメイト」を軽く塗布しました。
(光学センサ部分には塗布しません。)

乾いたのを確認して、ボールを元に戻します。
動作はどうでしょうか?

成功です。
ボールは滑らかに回転するようになり、カーソルも思った位置に素直に移動します。
これで、しばらくは作業部屋のパソコンの操作性は維持できそうです。

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