大変お世話になっている「ラジオペンチ」さんが設計した「OLEDオシロスコープ」のプリント基板を製作する記事から派生して、基板をお譲りする企画に色々な方から応募いただきました。
今回は、お送りしたプリント基板を使って、OLED オシロスコープが完成したと連絡を頂いたので、ラジオペンチさんへのご報告を兼ねて記事にします。
(ご連絡を頂いた「Mさん」、公開の許可を頂きありがとうございます。)
「完成した「オシロスコープのプリント基板」のお裾分け」の記事は以下のリンクをご覧ください。(まだ、基板の配布は継続中です。)
「ラジオペンチ」さんの V300 の製作例は「「オシロスコープのプリント基板」の組み立て方1」をご覧ください。
「ラジオペンチ」さんの V300 について
「OLEDオシロスコープ」のオリジナルは「ラジオペンチ」さんが設計・製作された「OLEDオシロスコープ」のバージョン V300 です。
「ラジオペンチ」さんの「OLEDオシロスコープ」のまとめ記事は下のリンクをご覧ください。(作り始めから数えて14個の記事があります。)
私が作った OLED オシロスコープの完成例はこんな感じです。(まだ、ケースに入っていません。)

Mさんの製作例
素人同然の私が製作したプリント基板をお譲りする企画をブログに書いたのですが、「初めての事なので誰からも連絡がなかったら寂しいなぁ。」と考えていたら、最初に「OLED オシロスコープ」の応募をしてくれたのが「Mさん」でした、
その「Mさん」から、OLED オシロスコープが完成したと連絡がありました。
受け取ったメールを拝見すると、ケースに入って素晴らしい完成度なので、ご紹介いたします。
ケースにはラジオペンチさんと同じ箸箱を使っています。
基板を作る時には何も考えていなかったのですが、Mさんの完成例を見ると単4電池のボックスを含めて、この箸箱に「シンデレラフィット」ですね。
フタを開けた状態です。
このような形のケースに入れるには、入力部の端子の位置が良くなかったですね。(もう 5 mm 程度は下が良かったようです。)
次回、プリント基板を作る際の参考にします。

OLED 部分の拡大写真です。
端子の順番と基板とのサイズ比を見ると 0.96 インチの SSD1306 を使用されているようです。
ノイズも見られず、小さな画面ですが視認性も良いですね。

操作スイッチ部分です。
写真を見ると、何かしらのラベルプリンタを利用されているようです。
キレイに見やすい白文字が並んでいます。
そういえば、何も考えずに電源 LED と電源スイッチを配置していましたが、こうやって見ると「ON」にした時に ON 側に LED が点灯する配置になっていて安心しました。

Mさんの製作ヒント
ありがたい事に「Mさん」からは、プリント基板を製作する時のヒントをメールで連絡して頂きました。
(第三者からのご意見は大変貴重でありがたいですね。)
ちなみに「Mさん」は表面実装部品ばかりを採用したこのプリント基板を、全て手半田で完成させたそうです。
素晴らしい技術力だと思います。
手半田でのノウハウをメールの内容から引用します。
サムスイッチの半田付け
「サムスイッチ」
・パターン面と部品のハンダ付けする部分にハンダを薄く付ける(できるだけ薄く)
・フラックスを塗ってサムスイッチをパターンに乗せる
・ハンダ付けする部分をこて先で熱してハンダを溶かす
サムスイッチ側のハンダ付けする金属部分が少しでも上に回り込んでいないと難しいです。
「16MHz 3端子セラミック発振子」の半田付け
「16MHz 3端子セラミック発振子」
サムスイッチとほぼ同じ手法ですが、セラミック発振子は金属部分の回り込みがあまりなく、パターンにピッタリ乗せるとこて先で熱するのが難しいです。
そこで、発振子をパターンより若干上側にずらしてこて先で熱する部分を作ってあげると熱しやすくなります。
製作へのお礼など
自分が作った基板が実際に完成した写真を見るのは初めてですが、感動ものですね。(オリジナルの作者でもないのにエラそうですが)
「Mさん」は、すでに「siliconvalley4066」さんの OLED オシロスコープの製作を始めているそうです。
完成が楽しみですね。
よろしければ、この記事を読んだ基板をお送りした方から、完成した連絡や写真を送って頂けると嬉しいです。
(公開許可がもらえたら記事にします。)
電子工作の楽しさを思い出させて頂いたラジオペンチさん、ありがとうございます。
コメント
記事を拝見しました。作例としてすごく参考になります。
あの箸箱は今でも売ってるんですね。
ラジオペンチさんのブログに報告を書き込もうか悩んだのですが、X(旧ツイッター)で初めてハッシュタグを付けてお知らせしてみました。
(@ppao3)
ラジオペンチさんの作成例の箸箱に、電池ボックスを含めてキッチリ収まっていて良い感じです。
製作者ではありませんが、自分が作った基板の完成報告を貰うと、すごくうれしいものですね。