部品収納の第3弾は、SMDパーツ、いわゆるチップ部品の収納です。
(前回の小型部品の収納は、以下をクリック。)
SMD (Surface Mount Device: 表面実装部品)とは、あの、机の上から落とすと見つからなくなる、小さなチップ部品です。
最近は、近くの小さなものが見づらくなりましたが、それでもチップ部品の使い勝手を考えると、今までのリードが付いた抵抗などの出番は少なくなってきます。
でも、毎回、収納箱に混在して雑多に入ったチップ部品のリールから切り出したかけらを探し出して、使ったら、また戻すのが面倒になってきました。どうやったら使いやすくなるかを検討して実践します。
市販のSMDパーツ専用ケース
まず思いつくのは、AideTek社の「BOX-ALL-144」というアタッシュケース型で144個の小さなフタが付いているカッコいいケースです。(厨二心をくすぐります。)
写真では大きく見えますが、サイズ的にはB5より少し大きいぐらいのようです。
「BOX ALL 144」で検索すると、国外の色々な方がSMDパーツの収納に便利に使っているようです。144個も収納できるので、これ1個あれば完璧そうです。
ところが、AideTek社では$24(約3,600円)で販売しているケースが、Amazonでは平気で3万5千円で売っています。($1を360円計算でも8,640円ですよ。)
他の方法を考えましょう。
百均でケースを探す
収納と言えばダイソーですね。失敗しても気にならないので、チップ部品の収納に使えそうなケースを何種類か買って帰ります。
「ビーズケース8マス」です。
プラスチック製で小型のケースが8個連結した形です。
「小物収納7Pケース」です。
プラケース内に3連の小物ケースが7つ入っています。合計で21か所の収納があります。
3Dプリンタでケース作り
百均の2つのケースは、小物を入れるのには良いのですがチップ部品には大きすぎました。
どちらもピンとこないので、3Dプリンタの出番です。
Thingiverseさんにお邪魔してデータを探します。
良さそうなデータを落としてきて、3Dプリンタで出力します。
ちょうど、黒と灰色の中途半端な材料が余っていたので、何も考えずに1度に4個を出力しました。
フィラメントの防湿ケースを作る前の材料なので、早く使い切れてよかったです。
微妙にフタの色が違うのはそのためです。
1か所の拡大写真です。
細かなところまで、ちゃんと出力出来ました。1つで25種類の部品を収納できます。
しっかりとフタが閉まってSMDパーツが出てこないのは良いのですが、フタが固すぎて使いづらいです。
せっかく時間をかけて作ったのですが、出番はなさそうです。
利用方法を再度考える
百均のケースも、3Dプリンタで作ったケースも、どちらもピンとこなかったのは、自分の使い道に合わないせいだと気づきました。(最初に気づけよ!)
私がチップ部品を使って半田付けする場合には、配線図で確認して数種類の部品を出して、数値を確認し、再度、マルチメータなどで値を確認してから取り付けます。
なので、1度にすべての部品を出してくるのではなく、必要な部品だけを出してきたいのです。
また、SMD部品をテープから外してしまうと、値の確認が大変です。
(SMD部品を何種類かバラバラな状態で一緒にしてしまい、1個1個を「SMD部品テスタ」で分けるのに苦労しました。)
自分の使用方法に合う収納方法を、再度検討します。
最終的な解決策
もう一度、よく考えました。
そして、良い方法を思いつきました。
「名刺サイズで収納作戦」です。
まず、名刺サイズの袋を入手します。
名刺のサイズは通常、「4号名刺」と言われる 55 mm × 91 mmです。
中に部品を入れて少し膨らむことを考慮して、高さが50 mm程度のチャック袋を探しました。
ダイソーの「厚めのチャック袋 50 × 70 85枚」が良さそうです。
これに部品を入れて、いつものテプラで印字します。(サインペンでは袋に字が書けないようです。)
思ったとおり、家にあった薄手のチャック袋では、テープに入ったSMD部品に負けてしまいますが、厚手の袋なので部品を入れても大丈夫です。
これを、キャンドゥで「いつか使うかも?」と思って買っておいた、「名刺入れ A4ファイルサイズ 100ポケット」に入れてみます。(最近見ないので廃版?)
これの良いところは、他の文房具屋で見た千円近い名刺入れと同等の品質(他の百均の名刺入れはペラペラ)で、透明な表紙と半透明の裏表紙が付いていて丈夫な事です。
単独でも持ち歩けて、ファイルケースに入れても使えます。
この名刺入れのポケットに、袋に入れたSMDパーツを入れていきます。
ご覧ください。シンデレラ・フィットです!
抵抗だけではなく、コンデンサもあるので、違う色のケースに入れてみます。
テプラの緑のラベルが余っているので、ケースは黄色ですがラベルは緑です。
1冊では入りきらなかった部品は、他の名刺入れに入れてファイルケースにまとめて本棚に収納しました。
これで、週末の電子工作をするときには、このファイルケースを本棚から出すだけで準備万端です。
そして、使うときには必要なページを開いて、使う部品の袋だけを出せば部屋が散らかることもありません。
自己評価は、最近では高めの90点です。
おまけ
SMDパーツの収納には、色々な方が色々な知恵を絞っています。
今回、ブログに記事を書いた後に、同じ記事がないか確認した際に「これは良いアイディア!」と思ったものを紹介します。
レゴでSMDパーツ収納
「LEGO SMD Resistor Storage」は、lucdesignさんのアイディアです。
海外のレゴ社では、単品でレゴのパーツを販売する「LEGO Pick A Brick」というサービスを行っているようです。
そこで購入した「透明 1 × 2 仕切りなし」のレゴ・パーツで作った、SMDパーツケースです。
フタがカラーコードなのもオシャレです。
チップ抵抗・チップコンデンサを小袋で整理
大変すばらしいアイディアをお持ちの、ワレコさんのSMDパーツ収納
「チップ抵抗・チップコンデンサを小袋で整理し直した」です。
私も壁面書庫への小型部品の収納に使っている「SIKIRI」ケースに、チャック式の袋を使用されています。
ケース2つで、あれだけの収納量は最強の収納方法だと思います。
(私も銀だらの西京焼きは最強だと思います。)
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