映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」に出てくるタイムマシン「デロリアン」を作る企画の4回目です。
前回は、3Dモデルを専門業者にオーダーしてみました。さすがに専門業者の出力は良い出来でした。
(前回の内容は、以下のリンクをご覧ください。)
製作モデルの完成形はこんな感じで、Thingiverse で「OneIdMONstr」氏が公開されている電装付きです。

今回は、塗装作業に入る前にこのモデルの一番のお気に入りである、電装で光り輝く部分を再現してみます。
ちなみに、日本特有の住宅事情からオリジナルのモデルを 70% に縮小しているので、オリジナルそのままに LED を内蔵するのは難しそうです。
電装のやり方
自作モデルの中に光源を内蔵するには LED を使います。
製作者の「OneIdMONstr」さんが Youtube で公開されている作例を見てみると、車内のほとんどのランプは点灯しているだけですが、車両前方のバンパーと側面は光が流れています。
そして、後部座席の「次元転移装置(Flux capacitor)」が独特の形で点滅しています。
車内で色々な計器が光るだけなら LED を並列に配線するだけで OK ですし、単体で点滅しているところも「自己点滅型 LED」で簡単に実現できます。
しかし、光が流れる部分はどのようにしたら再現できるでしょうか?
例えば、前面バンパーの光の流れを左右5個づつの LED で再現すると、左右の合計で11本の配線が必要になります。(グラウンド線は共通にして)
側面の光の流れも左右で10個づつの LED を配置すると22本の配線が必要になるので、合計で33本です。
これを全てマイコン(MCU)で制御するのは無理ですね。(そんなに沢山の端子のある MCU ってあるのかな?)
秋月電子で調べたら、「CDT7350-0」という 10 ch の LED を制御する IC を見つけました。
これを3個使えば制御系は解決しますが配線の数は変わりません。
33本の配線と30本の LED、30本の抵抗が必要になって、70% に縮小したデロリアンの車内はそれだけでいっぱいです。
ラジオペンチさんの記事
「手軽に光の流れを実現する方法はないかなぁ?」
悩んでいると、ちょうど都合よくラジオペンチさんのブログの記事を見つけました。
「RGBテープLED(WS2812B)でスノーフォールライトを作る」です。
テープ型の LED なら最近はダイソーでも手に入りますが、ラジオペンチさんが紹介する RGB テープ LED は違います。
ダイソーなどで購入できる LED は配線が2本で手軽に照明として使えますが、光の色は1色ですね。
この RGB テープ LED は配線に制御用の1本が追加されて3本です。
(その後、ダイソーの新商品で色と明るさをリモコンで制御できるテープ LED を見つけました。)
この LED テープで使われている LED は「WS2812B」というチップ LED を使用していて、2 mm という極小な LED 部分にチップが入り、シリアル制御で色と明るさを制御できるようです。
さっそく、ラジオペンチさんと同じく AliExpress から RGB テープ LED を購入してみます。
RGB テープ LED
ラジオペンチさんの作例では 60個/m の LED テープを使用していますが、デロリアンに組み込むには LED の間隔が短いほうがうれしいので、試しに 160個/1m の LED の物を購入しました。(幅はラジオペンチさんと同じで一番狭い 5 mm です。)
AliExpress から届いた商品はこんな感じです。

これを試験用に 10 cm で切断してみました。
この短さで 16 個の LED が搭載されています。とても手はんだは私には無理ですね。

素子部分の拡大図です。
確かに、素子は4本足で左側にチップが、右側に LED が封入されているようです。

動作確認
早速、ラジオペンチさんが「RGBテープLED(WS2812B)でスノーフォールライトを作る(ソフト解説編)」で公開されているソフト(スケッチ)を Arduino UNO 互換機に書き込んで LED テープを試験してみます。
(それぞれの試験では、ラジオペンチさんのオリジナルから発光色を白色、明るさを10、LED 個数を減らす設定に変更しています。)
こんな感じで成功しました。
すごく簡単に3本の線だけで LED のフラッシャーが実現できました。ラジオペンチさん、ありがとうございます。
デロリアンの側面
オーダーした3Dモデルのデロリアンの裏側に LED テープを仮置きして光の流れる様子を見てみます。
良い感じではないでしょうか?
デロリアンの前面
次にデロリアン前面のバンパー部分に LED テープを当ててみます。
今回は試験なので光は左から右に流れますが、実際に組み込むときには中央から始まって左右に流れるようにしたいです。
(ヘッドライトと後ろのライトは点灯するだけなので、室内灯と並列に配線します。)
車両内部の表示器
続いて車内の「次元転移装置(Flux capacitor)」を見てみようと思ったのですが、形状が未完成なので通称クリスマスツリーと呼ばれる運転席後ろの「フィールド・コンテイメント・システム表示器(FIELD CONTAINMENT SYSTEM DISPLAY)」の裏に LED を2個設定、色はカラーで点滅させてみます。
動画では明るすぎて色飛びしています。実際に組み込む際には調整が必要ですね。
タイヤ内部
今回製作するデロリアンはパートⅡに出てくる飛行形態なので、タイヤが下向きに変形してホイール部分が光ります。
これを再現するのに、どのように LED テープを入れたらよいか検証してみます。
4個横並び
最初にホイール部分が光るように LED テープを4個使ってみます。
しかし、そのままでは使えないので2個づつに切り離して配線を追加します。
(一時的な試験なので、半田メッキ線でつないでホットボンドで絶縁しています。)

これを LED が表面を向くようにホイールの中に入れます。
これまでの試験では10個の LED でフラッシャーが上手に出来ましたが、4個の LED では流れる感じが出ませんね。
6個外回り
タイヤの内部を測ってみたら、このサイズの LED テープでは LED 6個分が丸めて入れられる最大でした。
そこで、LED が外側に向くように丸めて入れてみます。
今度は回転して見えますね。
しかし、現在のタイヤは下地のサーフェーサの灰色を薄く吹き付けているだけなので、回転している光が透けて見えますが、実際のタイヤ色を濃く塗ったら光は見えなくなりそうです
6個内回り
最後に6個の LED が内側になるように丸めてタイヤの中に入れてみます。
現状ではこれが一番よさそうですが、実際にタイヤのゴム部分をタイヤ色に、ホイールを輝く銀色に塗装した後に再度確認して決めたいと思います。
(実際の映画では、タイヤ部分の光は点灯しているだけにも見えるのですが・・・)
次回の予定
ラジオペンチさんが公開している「スノーフォールライト」のプログラムのおかげで、沢山の配線をつながなくても3本の線だけで簡単に流れる光が実現できました。
ラジオペンチさん、役立つハードとソフトの公開、ありがとうございます。(UIAPduino の記事も楽しく拝見しています。)
次回は、2つに分かれているデロリアンのボディを接着します。
次に下地を塗って、耐水ペーパーで仕上げます。そして、塗装の準備のために下地塗装(サーフェーサ)をします。
(プラモデルの塗装は素人なので、車両本体の金属色が再現できるか不安です。)
そして、細かな部分の色指定を並行して進めます。




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