レーザーカッター製作の続きです。
今回は制御系の基板などを製作します。
制御基板
オリジナルの「Smart Laser Mini」は、Arduino Megaと専用基板を使用しています。とりあえず、それを再現します。
公開されている回路図では、専用基板はモータードライバを2個装着するようになっています。Y軸のモータ2個は1個のドライバで制御しています。(それで大丈夫?)
また、各リミット・スイッチにLEDが付いているので、多分、リミットになると点灯するのですね。(必要?)
簡単な回路なので、この専用基板をサクッとユニバーサル基板で作ってみます。
Passで部品配置
そのまま製作に入ってもいいのですが、同じような配線が続くと間違う可能性が高いので、制御基板を作成するために、Pass((Parts Arrange Support System)基板エディタ)を使わせてもらいました。ガーバ・データも公開されているので、オリジナルの基板を確認しながら配置してみました。
基板に半田付け
出来ました。
ご存じのとおり、Arduino用にユニバーサル基板で自作シールドを作る際には、ピンのずれに対応する必要があります。
マイコンの準備
制御基板が出来たら、次はマイコンの準備です。
Arduino Mega(互換機です。)に、SMART DIYsさんが公開されているファームを書き込みます。
制御基板にモータドライバを乗せて、それをArduinoに乗せて出来上がりです。
制御ソフトウエア
「ソフトウェアのインストール」によると、動作させるには、パソコンに「Python」と「SmartLaserソフトウェア」をインストールします。
この制御ソフトは、サーバ・クライアント型です。いわゆる「Web」で動くもので、加工データをネットにアップしてネット経由でレーザーカッターが動作する形になります。
自宅のレーザーカッターが、ネット経由で制御されることに、若干モヤッとしますが動作確認のためには仕方がないですね。
「ソフトウエアの使い方」にあるとおり、パソコンにUSBケーブルでArduino Megaを接続して、ブラウザで「http://127.0.0.1:4444/」にアクセスすると「Ready」となり、制御が出来るようになります。
今回は、オンラインで動くソフトが不安だったので、オフライン用の「FABOOL Software lite」を普段使っていないノートパソコンに入れて基本動作のみを確認しました。
「原点復帰」を押すと、「ギャー」っと音がしてリミットスイッチが動作するところまでヘッドが移動しました。一応、制御基板を介して制御は出来ているようです。
怖いので(ヘタレ?)、レーザーカッターにレーザーモジュールは付いていますが、配線はつないでいないので、レーザー加工の動作確認は出来ていません。
(Web上でレーザーの制御を行うのは怖くないですか?準備中に勝手にレーザーが出たり、AIが人類に反旗を翻したり…)
今後の製作方針
今後について悩みました。
私の作り方が悪いのか、ソフトのせいなのか動作が安定しません。
2軸制御ごときでArduino Megaを使っていることや、Y軸の2個のモータを1個のモータードライバで制御しているところも気になります。
そこで、次回はArduino Unoと汎用のCNCシールド基板を使い、制御ソフトはGrblを使います。
Grblは、Arduino上で動作するオープンソースのCNC制御のためのファームウェアです。
もちろん、オフラインで動作して、レーザーカッターだけではなく、CNCフライス加工機やペンプロッタなどにも使用可能なので、4軸制御もOKです。
Arduino Unoに、aitendoなどで入手可能で安価なCNCシールド基盤を載せます。
Grblファームで制御して、Grbl対応のCNC加工ソフトを使うイメージです。
(よく見ると、「SmartLaserソフトウェア」のパソコンへのサーバーソフトウェアの導入時の画面には、「LasaurGrbl」と記載があったので、内部では「GRBL」を使用しているようです。)
また、レーザーカッターで板材などを切り抜くと、すごい煙が発生するようです。
その匂いと煙で家庭内でもめ事が起きた例もあるようです。
そこで、排煙の事についても検討してみます。
追記
Webで動作する「SmartLaserソフトウェア」は、オフライン用の「FABOOL Software lite」に代わっており、その後、こちらもオフラインの「SmartDIYs Creator」になっています。このソフトは、切り抜きの為にパスを繰り返す機能やテキスト編集機能が追加されて使いやすくなっているようです。(Grbl制御に舵を切ってしまったので、新しいソフトは試していません。)
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