「道具箱」第3回目は、延長コードを製作します。
「道具箱」の項目にしたのは、後半で電設材料の正しい取り付け方を取りまとめたので、備忘録として区分けしました。
「え?コンセントにつないで100Vを取る延長コードって100均でも売ってるし、作る必要あるの?」と聞かれそうですね。
はい、ただの延長コードではありません。
「リーラ・コンセント」とは
電設資材を扱う業界では「リーラーコンセント」などと呼ぶものですが、パナソニック関連商品のHPに記載の英語(https://www2.panasonic.biz/jp/densetsu/haisen/switch_concent/reeler_concent/)「reeler concent」と検索しても出てこないので、和製英語なのでしょうね。(英語でなんというかご存じの方は教えてください。)
パナソニックではこんな感じですね。
(写真は、モノタロウより)
天井などに取り付けて、使わないときは短くなるので邪魔にならないコンセントです。
工場や自動車整備場などでは、こんな感じの物が付いていますね。
集合住宅の1室にある「作業部屋」に取り付けるには、パナソニックの商品は天井にコンセント(または配線ダクト)を増設しなければならず、工場用のリールは大きすぎます。
そして、部品箱にはコンセントのプラグや100V用線材の在庫があります。
じやぁ、余っている資材で「収縮式延長コード」(リーラ・コンセント)の製作、やってみよう!
どうやって作ろう?
まずは、どうやって収縮させるかです。
動力としては、電動、ばね、ゴムなどが考えられますが...
「あ、壊れてて捨てる予定のアイロンがあったな。」
年代物でアイロンがけする部分の塗装が剥げて、小型家電回収場に持っていく予定だったアイロンがありました。
これのコンセントは、ばね式で収納されます。
(分解前のアイロンの写真を撮り忘れたので、これは使用中の同型品です。)
製作開始
下部ケース内にあるコード部を取り外します。
プラスドライバで簡単にばらせますが、電源ケーブルは半田付けされているので、プラ部分が溶けないように素早く外します。(ここでも愛用の半田こてTQ-95が活躍しました。)
愛用の半田こて「TQ-95」の記事は、下をクリック(戻るにはブラウザの「戻る」ボタンを。)
プラグの取り付け
コンセントのオス部分を切断して、メスプラグを取り付けます。
今回は圧着端子を使いました。
コードの配線
ケース中央には、コンセントのオスプラグがつながったケーブルを半田付けします。
ケースや中央の部分はケーブルを出し入れしても回転しませんから、収縮チューブでも絶縁できなかった部分は、ホットボンドで固定します。
完成しました。
裏から見ると良い感じです。
「電設材料」取り付け方の資料
カタログ
電設材料の正しい取り付け方は、(パナソニックの部品の場合)オンラインのマニュアル「電設資材総合カタログ」にあります。
今回の部品は、551ページありました。
これの当該部品をクリックします。
部品のページが開くので、「施工説明書」や「商品仕様書」を見ることが出来ます。
「施工説明書」と「商品仕様書」
ちなみに、「商品仕様書」では、圧着端子を使用した施工方法が、「施工説明書」には、圧着端子を使わない場合の説明がされています。
図にはありませんが、圧着端子を使わない場合は、よじったコードの線を右巻きに(ネジで締まる方向)ネジで取り付けます。
まとめ
同じようにして、破棄予定だった炊飯器から回収したコードも改造して、机の前の壁面書庫に取り付けました。
これで、ちょっとした工作の際に、手を伸ばして引っ張るだけで電源コードが使えるようになって大変便利になりました。
満足度は95点です。(裏側の見栄えと固定が少ししづらいところが減点です。)
コメント