はんだ吸煙器の製作

みなさん、電子工作を楽しんでいますか?
電子工作といえば、半田付けですね。(個人の意見です。)
半田付けをする際には、出来るだけ換気には気をつけていましたが、色々な情報を見てみると、そのままで半田こてを使うのが怖くなってきました。

それじゃ、「はんだ吸煙器」の製作、やってみよう!
メインの材料は、百均の「フローリングワイパー」を使って安価に製作します。

半田付けにオススメの愛用の半田こてを紹介していますので、良かったら御覧ください。
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半田と鉛について

半田は御存知のとおり、鉛とスズを主成分とした合金です。

旧来の半田に含まれる鉛は、非常に有害な物質の1つです。
古来から比較的簡単に入手できる鉱物で加工も容易なことから、化粧品、水道管、塗料などに含まれていましたが、多量に接種すると、睡眠障害、過労感、頭痛、精神障害から脳に障害を起こして死に至ると言われています。
しかし心配な致死量は、探した限りでは見当たりませんでした。

最近は、鉛が入っていない鉛フリーの半田が普及していますが、鉛フリーと行っても少量の鉛は含まれているという説もあり、またスズなどを主成分とする鉛フリー半田が人体に悪影響を与えないという証拠は出揃ってはいません。

フローリングワイパーの加工

今回のメイン素材であるフローリングワイパーは、材料として使うのでホームセンターなどで購入するのはもったいないので、百均で購入しました。

まず、裏のクッション材を除去します。
次に、上半分ほどで切断します。
切断後に、邪魔な内部の補強材を除去します。ニッパーや彫刻刀などでカンタンに切れました。

柄の切断

フローリングワイパーには、収縮できる金属製の柄がついています。
これを必要な長さで切断します。
本体側で1か所、机に固定する側の短いパイプも切断しておきます。
(私の場合は、どちらも10cmでカットしました。)
なお、パイプの切断にはパイプカッターがあると便利です。(ノコギリなどでも切れますが、大変です。)

パイプカッター

ダイソーの「パイプカッター」(500円)です。歯が1枚付いて、この値段はすごいですね。(ホームセンターなら安くても数千円します。)
切断可能なパイプ径は3mm~28mmなので、普通の日曜大工には十分な性能です。台湾製でなんとなく安心感もあります。(色は赤ですが3倍早く切れたりはしません。)

右の黒いノブを調整してパイプにはめ、グルグルと回しながら少しずつ締めていくとカランと簡単に切れます。

部品の作成

必要な3Dプリンタの部品は、いつものThingiverseで探しました。

机に固定するベース

ベースは「Base / clamp for a swing arm desklamp」を、固定用部品は「Desk Lamp Clamp」を、L型金具は8mmの「寸切ボルト」を万力に挟んで90度に曲げてから切断して作りました。固定用にM8のナットが必要です。

自在ジョイント

フローリングワイパーの柄に取り付ける「自在ジョイント」は「Modular Mount System GoPro compatible using standard 15,5 mm tubes」を使用しました。
部品のうち「Link-joint」はそのままプリントしましたが、「Tube-adapter」は、使用するパイプの直径に合わせて調整が必要です。(多少大きい場合はM3ネジで固定できます。)
関節部分にはM5のボルトセットを使います。

フィルター枠

フィルターを固定する枠は、「fan dust filter (customizable)」を使いました。
使用する70mmファン用のデータ(stlファイル)がなかったので、同梱されているSCADデータから70mmファン用のファイルを作成しました。

LEDライト

LEDテープライトを1ブロック切り出して、「LED Strip Light Holder for 3D Printer Enclosure」の横幅を1ブロック用に調整して、LEDライトを作成しました。
すると「何ということでしょう!」フローリングワイパーの横幅とぴったりシンデレラフィットです。

組み立て

出来上がった部品とファン、フィルター枠(フィルターはダイソーの換気扇用を切って使用)、LEDライト、DCジャックを取り付け、配線はホットボンドで固定しました。

裏側
表側

完成と使用感など

「はんだ吸煙器」が完成しました。
DCジャックで12Vを供給すると動作します。(スイッチは未装着です。)
テーブルに固定できて邪魔にならないので、これからは安心してはんだ付けが出来ます。
ところが、使ってみると問題点が・・・

1 煙の吸い込みが弱い
ジャンク箱の中の70mmサイズのファンでは一番強力なAMDのCPUクーラーに付いていたファンを使ったのですが、吸い込み力が思ったほどではありません。

2 フローリングワイパー部分の軸が固定できない。
作成した自在ジョイントはボルトで固定できるのですが、本来のフローリングワイパー部分の絵の取りつけ部分は固定できずにプラプラします。

3 取り付けたLEDがまぶしい
半田付けに便利なように、本体上部にLEDテープライトを取り付けたのですが、その光が直接目に入るので眩しくて作業に支障があります。

アイデアは良かったと思ったのですが、完成度は50点ですね。

このままでは使えませんね。この後はどうしましょうか?
改造するか、新規に作るか迷います。

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