HAL9000の製作 その2(HAL話す)

前回、HAL9000の外観が完成しました。
しかし、電池を入れるとLEDが点灯するだけの”ハリボテ”状態でした。

今回は、「話す」機能を実装したいと思います。
また、映画のHALの眼に近づける改造を行います。

「話す」機能は、人感センサーを使って人が近づいたら、用意した音声ファイルを再生するようにします。
将来的には、明るさ、音センサで話す音声を変更したいです。

前回までのHAL9000

製作開始

人感センサの入手

人感センサを通販で購入しようと探していたら、ダイソーで「センサーライト」を見つけました。
人感センサ、周辺回路と電球色のLEDが8個ついて300円です。これを購入しました。
うまくすれば制御回路も流用できるかもしれません。

人感センサ付きのバーライト

センサ・ライトの分解

「センサーライト」を分解します。
ケース上部のスイッチの部品を取ります。

右横の電池入れ部分のネジを外します。

本体裏のマグネットはマイナスドライバーなどで簡単に取り外せます。
その奥にあるネジを外します。

これで、内部をスライドすると基板、内部ケース、レンズ部が出てきます。

音声ファイルの再生機能

マイコンにSDカードをつないで、SDカード内の音声ファイルを状況に応じて再生する形を考えました。
しかし、SDカード・アダプタとアンプを作ることを考えたら、モジュールを購入したほうが早くて安いことが分かりました。
DFPlayer Mini(の互換品)をAmazonから購入します。
私が購入した商品は、4個で1,000円程度(1個200円以内)でした。

DFPlayer Mini互換機

「DFPlayer Mini」の動作試験

分解してLEDを取り外した「センサーライト」の基板、取り外した「電球色LED」、「DFPlayer Mini」、ノートパソコンのジャンクから回収済みのスピーカなどをブレッドボードでつないでみます。

音声再生の模式図

音声ファイルの準備

Micro SD カードに入れるmp3ファイルは、試験的に持っている DVD の「2001年宇宙の旅」から録音したものを準備しました。
モジュールのマニュアルには、再生するファイル名は「0001.mp3」から始まる名前にしないと再生しない。と書いてありましたが、他の名前でも試験したら再生はしました。

「DFPlayer Mini」にはアンプが内蔵されているので、音を出すにはスピーカをつなぐだけです。
モジュールの 9 pin にスイッチを追加すると、最初のファイルだけが結構大きな音で再生されます。

ここで問題が発生しました。
人感センサーで「センサーライト」の制御回路はONになるので、人が近づくとLEDは点灯します。
しかし、「DFPlayer Mini」は、色々と設定してみましたが単体では自動で再生されず、人がスイッチを押さないと音声が再生されません
。また、音量は記憶できないので毎回、最大音量になってしまいます。

Arduinoで制御

色々やっても無理だったので、とりあえず人の代わりに Arduino Nano にスイッチのONと音量の調整をさせます。
これで、一応、人が近づくと「HAL9000」が、あの無機質な声で話しかけてくるようになりました。
音量も調整したので良い感じです。

改善後の模式図

リセットの追加

私が作った Arduino Nano で「DFPlayer Mini」を制御するスケッチが悪いのか、Nano をリセットしないと音声がを再生されません。
しかたがないので、「センサーライト」から電源が供給されると、プログラムで一度リセットするようにしました。

周辺部品の取り付け

今後、機能を追加する予定(明るさと音声センサの追加)なので、ケース下部に3種のセンサを、本体上部に電源スイッチを取り付けました。

また、電源は電池ではなく充電式にしたので、18650 タイプのリチウム電池ケースを3Dプリンタでプリントして、USB ケーブルで充電できるように充電基板も取り付けました。

スピーカ部分に内蔵した、スピーカと上左からマイク、照度センサ、人感センサ

HAL の眼の改造

前回の製作記でHAL の眼は、赤いフィルタ内蔵式の魚眼レンズの後方から、電球を当てて撮影したらしいと解説しました。

HALの眼の模式図

HAL9000の製作記の詳細は、以下をクリック。

映画のHALの眼

確かに、映画をよく見ると中央は赤ではなく黄色に見えます。
そこで、見た目が近づくように改造します。

改造後の模式図

材料の準備

まず、ダイソーの「B5 暗記用 下敷き 赤」を丸く切り抜きます。

切り抜きには、オルファのラチェット機能付きコンパスカッター(189B)を使用しました。

切り抜きに使用したコンパスカッター

改造の試運転

試運転中
改造後のHAL9000

まとめ

写真は暗めの部屋で取ったので、中央が飽和しているように映っていますが、実際には良い感じの黄色に見えます。
これで、「HAL9000」は一応の完成とします。

次は、Arduinoを組み込んだので人感センサでONするだけではなく、照度センサで周囲の明るさを検知して、マイクを使って人が話しかけると「DFPlayer Mini」のファイルを切り替えて、それらしい音声を再生するようにしたいですね。

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